323_マンション管理適正評価制度応募までの道のり

マンション管理
適正評価部門

佳作

マンション管理適正評価制度応募までの道のり

大和ライフネクスト株式会社 細見 知弘

背景

  • 1997年7月竣工マンションである「ロイヤルコート豊中」で、当社から2022年2月マンション管理適正評価制度、認定制度の説明を受け、2023年9月申請に向け管理組合運営をブラッシュアップできるよう取り組みました。
  • 当マンションは、壱番館、弐番館、参番館、四番館、団地管理組合、それぞれ管理組合が存在します。そのため、評価制度もそれぞれ申請する必要があります。
  • 過去当社では団地管理組合にて評価制度に申請した経験もない中で、良い点数をとることができるようにアドバイスを行いながら、地道に管理組合活動を充実させました。
  • また評価精度だけでなく認定制度も取りたいという意思があったため、理事会から多くの質問や疑問点が出てきました。

目的

  • マンション管理適正評価制度、認定制度に応募し高い点数、認定を取得する。
  • この取組を通じて管理組合運営を活性化させ、管理組合の改善点を知る。
  • またこれまで手を付けれていなかった防災対策に着手し、災害が発生した場合スムーズに行動できるようにする。

実施内容

マンション管理適正表制度、認定制度応募までの道のり
  • マンション管理適正表制度、認定制度が創設され、管理組合に紹介した際に是非申請したいという意思表示を長打し、高得点をとることができるように支援しました。
  • 標準管理規約に準拠できるように毎年提案し、改定したため、規約変更に関しては苦労はしませんでした。 地方公共団体の独自基準が防災マニュアルの整備、防災訓練を実施することとあり、マニュアルの作成、訓練実施を1年間かけ検討しました。
  • 防災マニュアルは作成するなら充実したものを作成したいという思いのもと、各マンション設備を洗い出し、災害時の対応を丁寧に説明することを心がけ充実させました。
  • 防災訓練では防火訓練と同時実施とし、災害時における自衛組織を確立させ実際に災害が発生した場合を想定して訓練を行いました。
  • また参加者を多く募る為、参加者にお菓子をプレゼントし例年と比較し5倍の参加者となりました。
  • 入居者名簿は毎年更新していたものの、災害時要介護者、高齢者は把握できていませんでした。その為入居者名簿とは別に災害時連絡活用表を別途作成し、提出を促しました。
  • これを行うことでマンションの入居者層を把握でき、災害時に手助けが必要な方々のリストの作成をすることができました。
  • 申請の結果、壱、弐、参番館は☆4つ、四番館は☆5つを取得でき、認定も取得ができる予定となりました。

実施結果

  • 申請の結果、災害用備品が不足している、個人の防災意識が薄いことが判明しました。
  • また今後長期修繕計画を見直していく必要性があり、積立金も不足していることが再認識できました。
  • 上記は点数には影響はしませんが、今後管理組合運営を適切に行っていく上では非常に大切になります。
  • 意識づけにもなりましたし、他マンションと比較することもできました。
  • 管理会社としてサポートが不足していた部分もあり、私としても今後強化していく指標ができました。
  • また点数に影響している面としては滞納者に対しての法的手続きの意思表示があげられます。
  • 滞納月が多い住民に関しては法的手続きをとっていくことは、費用をかかるものの長期的にみれば、重要です。
  • 同じ住民だから、そのままにしておこうという意識ではなく規約に則って着実に進めていくことを再認識できました。

苦労した点・工夫した点

  • 4つの管理組合に対し同時に申請してくことは、時間も労力もかかりました。
  • 特に過去の修繕履歴のエビデンズが全て揃えられておらず、集めるのに苦労しました。
  • また各番館だけでなく、団地管理組合として動いていかないといけないことも多かったので、理事会の回数が増え資料を作成するのに時間がかかりました。

管理組合・居住者の声

  • 最初はあまり関心がありませんでしたが、進めていくにつれ、評価制度の点数に関しての質問が増え関心の高まりを感じました。結果、最低限の☆4つをすべてのマンションで獲得でき、満足頂けました。
  • 認定評価制度はまだ結果が出ていませんが、認定が取得できる予定です。これによってすまい・る債の利率UPとなり、金銭的にメリットを受けることができます。このことは管理組合から非常に喜ばれると思います。
  • また自分の住戸を売買される方からは自分のマンションが良い評価をもらっている証にもなるし売値をあげれるかもしれないというお言葉を頂きました。
  • 来年も引き続き取り組んでいきたいとう意思表示をされています。
  • できれば全ての番館が☆5つをとることができるように取り組んでいきたいとのことです。

実施にかかった費用

  • 申請費用59,000円(税別)

収入増や支出減となった費用

  • なし